ダイエットをしている方や始めたばかりの方の中には「生理中のダイエットはよくないのかな?」「生理中って体重が増えるけどなんでだろう」と、疑問に思っている方もいるか思います。
そこで本記事では、生理中に太る原因や効果的な運動、生理中にダイエットを行う際の注意点などについてご紹介します。
生理周期とダイエットの関係を理解して、安全かつ効果的に痩せましょう。
生理中のダイエットはよくない?
生理中は、老廃物や水分などを排出しており、普段と比べると貧血や体調不良になりやすい時期です。そのため、生理中は身体に負担のかからない、無理のない範囲でダイエットを行うのが安心です。
普段行なっている運動や食事制限を、生理中に行うと身体の負担になる可能性があります。
生理中に太る原因
生理中に太りやすくなるのは、女性の体の仕組み上、仕方のないことです。生理中に体重が増えてしまうのには以下のような理由が挙げられます。
- 体に水分を多く蓄えるため
- プロゲステロンの分泌量が多くなるため
- 運動量が減るため
人によっては1〜3キロ程体重が増えることもあります。特に便秘体質な人やむくみやすい体質な人、ストレスが多い人は、生理中に太りやすい傾向があります。
体に水分を多く蓄えるため
年齢や性別などによって差はありますが、私たちの身体は約60%が「体液」と呼ばれる水分からできています。
食事や飲み物などから摂取した水分は、血液やリンパ液などの体液となって全身をめぐり、2〜3リットルが汗や尿となって排出されます。
通常であれば排出される水と摂取する水がうまく調節され、身体の中の水分量はほぼ一定に保たれています。
しかし、排卵後から生理前にかけて、女性の身体は妊娠・出産に向けて準備をしている状態になります。この中の1つとして、女性ホルモンの影響で身体の中に水分を溜め込もうとする機能が働き、全身がむくみやすくなる症状がでるのです。
プロゲステロンの分泌量が多くなるため
排卵日から生理開始前の約2週間は、女性ホルモンの1つである「プロゲステロン」の放出が増えます。身体の中でプロゲステロンが増加すると、脂肪と水分を蓄えようと働くため、以下のような症状が起こりやすくなります。
- 食欲の増加
- 甘いものを食べたくなる
- むくみ
- イライラ
さらに、プロゲステロンは腸の機能を低下させるため、便秘症状を引き起こしやすくなります。普段と変わらない食事量でも、身体がエネルギーを吸収しやすくなっているので、生理中は太りやすくなってしまうのです。
運動量が減るため
生理特有の腹痛や貧血といった症状が運動量の低下につながるため、生理中は太りやすくなります。
生理中の出血が原因で鉄分が不足するため、貧血になりやすくなります。生理中に激しい運動をすると貧血のリスクを高めるので、運動する場合は軽いものに変更しましょう。
水泳やジョギング、ホットヨガなど水に入ったり、汗をかいたりする運動は、生理中におすすめできません。水泳の場合、水圧の関係から水の中では出血することはありませんが、水中から上がった後の出血が貧血を引き起こすことがあります。
また、高い温度の中で行うホットヨガも大量の汗をかくため、脱水症状や貧血症状のリスクが高まります。
反対に、ストレッチやウォーキング、ヨガなどの軽い運動は生理痛の緩和やストレスの軽減にも期待できるため、積極的に行うと良いでしょう。
身体を適度に動かすことで、血流の流れが促進され、冷えがちな身体が内側から温まります。さらにホルモンバランスによる影響で気分が沈みがちなときも、軽いエクササイズを行えば、適度な疲労感が得られ、気分転換やリフレッシュ効果が期待できるでしょう。
しかし、出血量が多い生理2日目などは無理に運動してはいけません。自身の体調と相談しながら、無理のない範囲で軽いエクササイズを行うことが大切です。
ダイエットする場合は生理後がおすすめ
ダイエットを行うタイミングは生理後に始めるのをおすすめします。生理の終わりごろから次の排卵の準備をする生理後2週間の時期は、代謝を促進させる働きのある卵胞ホルモンの分泌量が増えるため、最もダイエットに適している時期です。
精神的にも安定しており、食欲コントロールもしやすく、さらに身体に溜め込んでいた水分が排出される良いタイミングです。妊娠に向けて栄養や水分を身体に蓄える排卵後は、黄体ホルモンの優先的になり、痩せにくい時期です。基礎体温をつけている場合、排卵後は体温が上がるので、気付きやすいでしょう。
また、生理に近づくにつれて黄体ホルモンの分泌が増えることでイライラしたり気分が落ち込んだりする症状で、気付く場合もあります。
生理周期別の効果的なダイエット方法
生理周期によって、ダイエットの効果は異なります。ここでは、生理周期別の効果的なダイエット方法をご紹介します。
生理前のダイエット方法
生理前は、妊娠に向けて黄体ホルモンの分泌が高くなり始める時期です。身体に水分や栄養を蓄え始めむくみやすくなったり、食欲も増すと感じる人も多いです。心身とともに不調になりやすい時期なので、ストレスを溜めずにリラックスして過ごせるように意識しましょう。
身体を動かすことがストレス解消になる場合は、運動を続けても問題ありません。しかし、中には運動をする気分になれない人もいるでしょう。
そういうときは、無理に運動を行わず、軽いストレッチやヨガ、ウォーキングなど行うことをおすすめします。
また、生理前は便秘やむくみが起こりやすい時期でもあります。むくみを予防するためにはデトックスを意識して、食物繊維や乳酸菌を積極的に摂りましょう。カリウムが多く含まれるバナナやリンゴ、ひじきなどの食品を摂取すると、余分な水分を身体の外に排出するのを促してくれます。
生理中のダイエット方法
生理中に無理をして運動する必要はありません。体重の維持を心がけながら、食事の質を整え身体の内側からの健康を意識しましょう。
生理後のダイエット方法
ダイエットの効果が最も効果的なタイミングは、生理後です。
生理後1週間は卵胞ホルモンの分泌が増える時期なので、精神的に安定しやすく集中力も高まります。ジョギングや水泳などの有酸素運動を行うことで、脂肪燃焼が高まり痩せやすくなるでしょう。
また、腹筋や背筋、スクワットといった筋トレを取り入れることで、健康的なメリハリのある身体へと近付けます。
生理前・生理中にオススメの食事生活
生理前・生理中の食生活として、以下の2つを意識してみましょう。
- 栄養素を取り入れる
- 水分をとる
食事を意識することで、生理痛の緩和やリラックス効果にもつながります。内面から身体を整えることが大切です。
栄養素を取り入れる
生理前・生理中の食生活を意識することで、身体の中を巡っている血液の流れが良くなり、サラサラの経血として不用物を排出しやすくなります。
生理中のさまざまな症状に抗体できる主となる栄養素を紹介します。
カリウム
カリウムには塩分(ナトリウム)を汗や尿で身体の外に排出させる働きがあります。生理のとき以外にも、日頃からカリウムの豊富な食品を摂取すればむくみ対策に効果的でしょう。
野菜や果物、海藻類に多く含まれます。
イソフラボン
イソフラボンは、女性ホルモン「エストロゲン」に似た働きをします。納豆や豆腐、豆乳などの大豆製品に多く含まれており、肌や髪の毛にツヤを与える働きなど女性にとって嬉しい栄養素といえます。
マグネシウム
マグネシウムは、子宮の収縮を抑え生理痛を緩和する働きや、イライラなど気分の浮き沈みを緩和させる働きが期待できます。アーモンド類や魚介類、野菜類などに多く含まれています。
水分をとる
生理前・生理中は水分や栄養を蓄えやすくなっているため、むくみが起こりやすくなります。なるべくむくまないようにと水分を控えている人も多いでしょう。
しかし、水分を控えてしまうと血流の流れが悪くなってしまい、余計にむくんでしまいます。そうならないためには、水分を積極的に摂るようにしてください。
水分をしっかり摂ることによって、血流の流れを改善し、身体の外に排出しやすい環境を整えることができます。
さらに、水分によって空腹が満たされる効果もあります。カロリーのない水であれば体重が増えすぎることを防ぎ、ストレスによる食べすぎも予防できます。
水分量の目安としては1日にコップ8杯分の水(約2リットル)を飲むように心がけましょう。
生理前・生理中の過ごし方
女性ホルモン「プロゲステロン」の放出が盛んな排卵日から生理開始前の約2週間は、トレーニングや食事制限を行っても、効果を得にくい時期です。
ホルモンの影響でむくみやすくなったり、体重が増えてしまったりしますが、これらは自然なことなので、安心してください。
この時期はストレッチやウォーキング、ヨガなどの軽い運動を取り入れながら、リラックスして過ごしましょう。湯船に浸かって身体をゆっくりと温めてあげるのもおすすめです。
生理中のダイエットの注意点
生理中にダイエットを行う場合は、以下の3つに注意しましょう。
- 運動は軽めにする
- 身体を冷やさない
- 鉄分不足に注意する
生理前・生理中はとても身体がデリケートになっています。ダイエットを継続するためには、以下の注意点を踏まえながら、無理のない範囲で行うことが大切です。
運動は軽めにする
生理中は激しい運動は避け、軽めの運動や筋トレにしときましょう。
生理中でも軽めの運動や筋トレを取り入れることで、体重キープにもつながります。ウォーキングやストレッチなども血行促進効果があるため、無理のない範囲に行ってみましょう。
程よく身体を動かすことは、ストレス解消にもなるのでおすすめです。
身体を冷やさない
生理中は身体を冷やさないようにしましょう。
身体を温めると子宮の筋肉が緩み、生理痛の緩和にも期待できます。生理中は普段よりも身体を温めるように意識することが大切なので、レッグウォーマーや靴下などを使うのも良いでしょう。
鉄分不足に注意する
生理中は特に鉄分が不足しやすくなるので、意識して積極的に摂取しましょう。
鉄分はレバーや赤身の肉類、ひじきなど食事から摂取することをおすすめします。その他にもほうれん草やプルーン、ごまにも豊富に含まれているので、料理に積極的に取り入れてみましょう。
生理中の無理なダイエットは控えよう
生理中はいつもより身体がデリケートになっている時期です。普段と同じような運動や食生活をしていても、なかなか痩せないなと感じることもあるでしょう。
しかし、この時期の身体は必要な栄養素を蓄えようとしているので無理は禁物です。自分の身体を労わりながら、無理のない範囲でダイエットを行ってくださいね。