食べ過ぎは罪悪感を抱くほど精神的にストレスを感じる人も多く、ダイエット中であれば自信をなくしてしまうこともあります。
しかし、摂取したカロリーがすぐに体脂肪として蓄積されるわけではなく、食べ過ぎてしまったと感じた直後からしっかり対処することで元の体の状態に戻すことができます。
本記事では食べ過ぎてしまった直後から、翌日の食事の調整法や過ごし方、消化を促すおすすめの料理メニューを紹介します。つい食べ過ぎてしまっても、早めの対処でダイエットへの悪影響をおさえましょう。
昭和女子大学生活科学部健康デザイン学科卒業。在学中に栄養学や運動の知識を身につけ、栄養士の免許を取得。 WILLではボディメイク専門アドバイザーとして会員様の食事管理を担当している。
つい食べ過ぎたときの対処法3選
食べ過ぎてしまった日には、以下の対処法を実践してみてください。
- ハーブティを飲む
- 体を垂直に保つ
- 少し体を動かす
お腹の膨れを軽減させたり、胸やけ防いだりできるなど、食べ過ぎからくる体の不調を改善させることができます。
ハーブティを飲む
食べ過ぎて気分が悪くなった時に水分を摂るならハーブティがおすすめです。ハーブティには消化器系をリラックスさせる効果をはじめ、むくみ解消や代謝アップ、デトックスなどの効果があります。
また、食道括約筋を優しく刺激し、胃の中に溜まった空気を体外に出してお腹の膨れを軽減させる効果もあります。ハーブの優しい香りにより、疲れ切った心も体もリラックスして質の良い睡眠を取ることが可能です。
体を垂直に保つ
食べ過ぎてお腹が苦しい時は、横になるよりも体を垂直に保ち、立ったままか、もしくは椅子に座って上半身を伸ばした状態にします。
横になると腹部を圧迫し、胃酸が逆流して胸やけや胃もたれなどを引き起こしやすくなってしまうため、できるだけ体を垂直に保ちましょう。
また、圧迫感のある服を着ている場合は緩めるか、ゆったりしたものに着替えた方が消化の進みが良くなります。ただし、下剤は消化や排泄のスピードを速めるものではないため、食べ過ぎた直後に下剤などを服用しない点に注意が必要です。
少し体を動かす
少し動けそうな状態になった後は、ストレッチや軽いウォーキングなどをして消化を促します。まだ動けそうにない場合は、腹部を軽くマッサージするだけでも胃腸の緊張を緩め、消化を促す効果があります。
ただし、ストレッチなどをする際は、胃酸が逆流してさらに気分が悪くならないよう、腹部よりも頭を低い位置にしない点に注意が必要です。
また、ストレッチなどで横になった際に不快さを感じた場合は、体を起こしてもう一度座ったままリラックスしましょう。
ダイエット時の食べ過ぎは48時間以内に調整がおすすめ
食べたものが脂肪に変わるまでは48時間とされており、この2日間でしっかり調整することで摂取し過ぎたカロリーが体脂肪として蓄積されることをおさえられます。
食べ過ぎた直後は太ってしまうイメージが強く、精神的にも落ち込みがちですが、翌日の食事で低カロリー、消化のよいメニューという2点を意識することで体をリセットすることが可能です。
食べ過ぎてしまったと思った翌日は、以降の章で紹介する対処法に取り組み、早めの調整を心がけましょう。
食べ過ぎた翌日の対処法
食べ過ぎてしまった体を元の状態に戻すために、翌日には次のような対処法に取り組んでみましょう。
- 白湯を飲む
- 朝食にバナナを食べる
- 消化のよいものを食べる
- 散歩やストレッチをする
- 夕食は寝る4時間前頃までに済ませる
食べ過ぎてしまった場合でも「運動しないと!」と焦るよりも、上記5つの小さなことから実践してみてください。
白湯を飲む
食べ過ぎた翌日は、取り過ぎた塩分や糖分などを、水分と一緒に体の外へ排出する必要があるため、白湯などの水分を摂取します。
白湯は一度沸かしたお湯を冷ましたものであり、常温より少し高めの温度で飲むと体温や代謝を上げる効果も期待できます。
また、起床時にコップ1杯の白湯を飲んで体内のめぐりを良くすることで、むくみをおさえる効果もあります。
前日にアルコールを飲んだ場合は体の水分が減りやすいため、翌朝に喉の渇きを感じた時は既に脱水状態であることが考えられます。そこで、白湯などの水分をこまめに摂り、脱水状態を改善しましょう。
朝食にバナナを食べる
食べ過ぎた翌日に無理に食べ物を口にする必要はありませんが、通常どおりの朝食スケジュールでバナナなどを少量でも摂ることをおすすめします。
体は空腹状態が続くと危険を感じて脂肪を溜めやすくなってしまうため、前日に食べ過ぎたからといって翌日に長時間の断食は逆効果となります。
また、朝食にバナナ1本でも摂り入れておくことで血糖値が安定し、急激な上昇を防ぐこともできます。バナナは消化がよく、カリウムや食物繊維も豊富で利尿や排便を促す作用があるため、食べ過ぎてしまった翌朝の朝食としておすすすめの食材です。
消化のよいものを食べる
前日の食べ過ぎで胃腸や肝臓が疲れているため、翌日はとにかく消化のよいものを食べて内臓の負担をおさえることが大切です。
消化に時間のかかる動物性タンパク質や脂質は避け、野菜やきのこ類、大豆製品などの消化のよい食材を選びましょう。
また、ゆっくりと時間をかけ、しっかり噛んで食べることで、消化もよくなり満腹中枢を刺激して食べ過ぎの予防にもなります。食べ過ぎた翌日は1日を通して消化のよいものを摂取することが体を元に戻す重要なポイントです。
散歩やストレッチをする
散歩やストレッチなどの軽い運動をすることで、血液やリンパの流れを良くし、体から余分なものを排出しやすくしましょう。散歩などで足を動かすだけでも下腹部の筋肉を刺激し、大腸の活性化を促せます。
翌日でも胸やけや胃もたれが残っていて歩くのが辛い場合は、お腹周りの筋肉を動かすストレッチだけでも効果が期待できます。
食べ過ぎた分を早くマイナスにしようと激しい運動をすると、体に負担がかかるため、自分の体力と体調に合わせて無理のない程度で散歩やストレッチを行いましょう。
夕食は寝る4時間前頃までに済ませる
夕食は寝る4時間前頃までに済ませ、消化がしっかり終わった状態で就寝することが重要です。
通常であれば夕食の消化にかかる時間は寝る3時間前で十分とされていますが、食べ過ぎた翌日の夕食はしっかり消化させるために、さらに1時間早く軽めの食事を摂りましょう。
食べ物を消化し切った状態での就寝は、多くの成長ホルモンを分泌するため、体は新しい細胞を作り出し、傷ついた細胞を修復することができます。食べ過ぎで疲れた胃腸を健康な状態に戻すためには消化時間を意識することも大切です。
食べ過ぎた翌日におすすめの料理2選
食べ過ぎたあとにおすすめの料理として以下のものが挙げられます。
- 野菜スープ
- リゾット
食べ過ぎた翌日は上記のような低カロリーで消化のよいものをおすすめします。
野菜スープ
食べ過ぎた翌日は野菜スープなどの胃腸に負担をかけず、デトックス効果のあるメニューをおすすめします。また、温かいスープは体温や代謝が高まるうえ、水分を多く摂ることで満腹感も得られるため、ダイエット中のメニューとしても適しています。
野菜スープは低糖質なうえに腹持ちも良く、たっぷり食べても通常の食事より低カロリーな点が魅力です。
ただし、野菜スープを作る際、塩分を入れ過ぎると血液中の塩分濃度が高くなり、水分を溜め込みやすくなってしまいます。塩分の摂り過ぎはむくみにつながるため、野菜本来の味と少量の塩分で調理しましょう。
リゾット
お米を好みのスープで煮込んだリゾットは消化もよく、少ない量でも満腹感を得られます。リゾットはコンソメやトマト、クリームなど、和風でも洋風でもアレンジしやすく、毎日でも飽きずに食べられるためダイエット中の強い味方といえます。
リゾットを作る際の注意点として、具材を高カロリーなものばかりにしないことです。せっかく柔らかくしたお米の消化が良くても、高カロリーの具材によって意味のないものになってしまいます。
具材には低カロリーな野菜やカリウム、食物繊維を含んだ豆類などを選びましょう。
食べ過ぎた時は早めの対処でダイエットへの影響は抑えられる
ダイエット中の食べ過ぎは罪悪感を伴うほどの精神的ストレスを感じる傾向がありますが、体のメカニズムを知り、しっかり対処できれば悩むことではないことが分かります。
摂り過ぎてしまったカロリーは脂肪に変わるまでに48時間の猶予があるため、早めの対処でリセットさせ、元の体の状態に戻すことが可能です。
ダイエット中でも栄養バランスを考えた食生活をしていれば、つい食べ過ぎたとしても無理なく対処することができます。
WILLパーソナルジムではマンツーマンの指導に加え、食事指導も行っております。つい食べ過ぎてしまうといった方でも効率よくダイエットできるため、興味のある方はぜひお問い合わせください。